巨大な骸骨の妖怪

非常に有名な1枚。描かれているのは、平将門が討ち取られたあと、その娘とされる滝夜叉姫が呼び出した骸骨の妖怪です。滝夜叉姫はこの妖怪で父亡き後、その遺志を果たそうとしました。※滝夜叉姫は伝説の人です。
作者は奇才・歌川国芳(うたがわくによし)。まずは彼の作品から紹介します。
とどめの一撃

ビカーッて漫画みたいになっています。150年前にすでにこんな表現が使われていたことに驚き。
対決

国芳晩年のシリーズの1枚。武者絵と妖怪画を得意とした国芳らしいダイナミックなタッチですね。
海老VS鳥

神獣を題材にしたシリーズ『禽獣図会』(1839~41)の一枚。荒波をバックにした真っ赤な海老が飛び出さんばかりの大迫力!
VS鯉

武蔵坊弁慶の若いとき。鬼若丸こと弁慶が巨大な鯉を退治したという有名なエピソード。鯉の迫力と、それを押さえつける鬼若丸の力強さ。
浮き草で挑む金魚(無謀

国芳のユーモアセンスを存分に楽しめる『金魚づくし』シリーズ全8枚のうちの一枚。普通、百物語といえば100話目が終わって100本目のろうそくが消えると化け物が現れるのですが、金魚の世界では化け物ならぬ化け猫が現れたもよう。腰を抜かす金魚、逃げようとする金魚、果敢にも浮き草の刀で立ち向かおうとする金魚…と、金魚たちのリアクションが素晴らしすぎます。
お稽古するネコ

江戸時代後期に男性たちの間で流行したお稽古事「浄瑠璃」を猫で描いた団扇絵。なんと、女のネコ師匠とネコ弟子2匹の着物の柄が猫の大好物となっている。国芳、芸が細か過ぎ。ちなみに説明すると、ネコ師匠の着物の柄は、鈴に小判、猫の足跡、目刺し。手前のネコ弟子はフカヒレ、奥のネコ弟子はタコの柄。
猫文字するネコ

またまたネコ。国芳は大の猫好きでした。シリーズ『猫の当て字』のうちの一枚。「なまづ」という字を人文字ならぬ猫文字で表現。猫の表情が豊かでとってもかわいい。かなり無理な姿勢をしている猫もいるが、それもまたおもしろい。
現代の日本人は自分たちが故意に過去と切り離されている事実を知らなさすぎる
でも文芸絵画その他美術の世界を見ると、実はちゃんと日本人遺伝子が遠い過去から
受け継がれてることが分かるから素晴らしい
鳥獣戯画の時代と今と、日本人の根底に流れている基本精神は何も変わっていないんだよねえ
おみごと………日本の江戸時代は世界一の優雅な鎖国時代でした。今とは、月と鼈の差です。
懐かしい…です。薩摩藩と長州藩の薩長同盟が日本をだめにしたのです。
(黄金フクロウの洞察)