• 更新日:2017年9月24日
  • 公開日:2012年12月8日


臨場感すごい

東海道五十三対 桑名 船のり徳蔵の伝(幕末の浮世絵師・歌川国芳の画)東海道五十三対 桑名 船のり徳蔵の伝 歌川国芳
歌川国芳広重三代豊国という当時の人気絵師3人が競演したシリーズ『東海道五十三対』の1枚。画題となっているのはその土地に伝わる伝説や物語、名物で、この桑名は嵐の海で突如現れた巨大な化け物にもたじろがなかった桑名徳蔵という船乗りの伝説が描かれている。まん丸目玉の化け物は恐ろしげだけどちょっとユーモアを感じる。


3枚ぶち抜きの迫力

讃岐院眷族をして為朝をすくう図(幕末の浮世絵師・歌川国芳の画)讃岐院眷族をして為朝をすくう図(1850年ごろ) 歌川国芳
曲亭馬琴の『椿説弓張月』のエピソードを画題にした3枚続きもの。3枚ぶちぬきでダイナミックに描かれているのは鰐鮫という想像上の怪魚。



猫好きの作者自画像

歌川国芳 自画像(幕末の浮世絵師・歌川国芳の画)歌川国芳 自画像 歌川国芳
顔を隠しているが傍にたくさんの猫がはべっているので本人と知れる。国芳の工房にはつねに猫がたくさんいたそうで、国芳本人も猫好きらしい穏やかな性格かと思いきや、着ているどてらの柄は地獄変相図。この地獄絵は本人の大のお気に入りだったそうです。もう訳が分かりません。


次は歌川豊国(三代)(うたがわとよくに さんだい)。オサレな浮世絵を遺しています。


あまりにオシャレ

御あつらへ三色弁慶(幕末の浮世絵師・歌川豊国(三代)の画)御あつらへ三色弁慶(1860年) 歌川豊国(三代)
まさかの背景チェック&3色グラデーション。すげーオサレです。本当に江戸時代の作品なのかと、オーパーツ的感覚になります。このまま包装紙とかに使えそう。3人の男たちもいかにも江戸っ子らしい粋なイケメンたちです。

普通に今っぽい

今四天王大山帰り(幕末の浮世絵師・歌川豊国(三代)の画)今四天王大山帰り(1858年) 歌川豊国(三代)
こちらも背景の太目のチェックが斬新な一枚。シンプルかつ大胆な背景が男たちのかっこよさを引き立てています。ちなみにこの4人は、 坂田金時、卜部季武、碓井貞光、渡辺綱で、彼らを粋でいなせな町火消に見立てています。


次は、「明治写楽」ともいわれた豊原国周(とよはらくにちか)


影のアイデア

楽屋二階影評判 梅王 片岡我童(幕末の浮世絵師・豊原国周の画)楽屋二階影評判 梅王 片岡我童(1883年) 豊原国周
人気役者の楽屋でのようすを影絵を使って描いたシリーズ。影を使っているところがユニークですね。なんだかちょっと覗き見している気分にもなります。


次は月岡芳年(つきおかよしとし)。浮世絵界自体の需要がなくなっていく幕末から明治に、バラエティに富んだ作品を発表した芳年。そんな彼についた異名は「最後の浮世絵師」。


まるで格闘漫画

芳年武者无類 源牛若丸・熊坂長範(幕末の浮世絵師・月岡芳年の画)芳年武者无類 源牛若丸・熊坂長範(1883年) 月岡芳年
平安時代末期の大盗賊・熊坂長範を討ち取る牛若丸を描いたもの。武者絵の名手・歌川国芳に師事していただけに芳年も武者絵を多く手がけています。さてさて、牛若丸といえばご存知、のちの源義経ですね。牛若丸の若々しい軽やかさ、それと対照的な熊坂長範のヒールっぷりがいいですね。格闘漫画のような雰囲気も感じられます。


孫悟空と月の兎

月百姿 玉兎 孫悟空(幕末の浮世絵師・月岡芳年の画)月百姿 玉兎 孫悟空(1889年) 月岡芳年
芳年の晩年の傑作シリーズ『月百姿』。これは月にちなんだ伝説などを題材にした全100枚の連作です。芳年は苗字と同じことから月に思い入れがあったらしい。まん丸お月さまをバックに宙を飛んでいるのは『西遊記』で有名な孫悟空。かわいらしい兎と一緒になんだか楽しそうですね。背景の黒と薄いピンクのコントラストがなんとも素敵。月百姿の全100枚は別記事で公開中です。

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“【これが150年前!?】幕末の浮世絵がクール過ぎて圧倒される【まさに神】” への 2 件のフィードバック

  1. fuuta says: 2012年12月9日

    現代の日本人は自分たちが故意に過去と切り離されている事実を知らなさすぎる
    でも文芸絵画その他美術の世界を見ると、実はちゃんと日本人遺伝子が遠い過去から
    受け継がれてることが分かるから素晴らしい
    鳥獣戯画の時代と今と、日本人の根底に流れている基本精神は何も変わっていないんだよねえ

  2. 被災地の黄金フクロウ says: 2012年12月12日

    おみごと………日本の江戸時代は世界一の優雅な鎖国時代でした。今とは、月と鼈の差です。
               懐かしい…です。薩摩藩と長州藩の薩長同盟が日本をだめにしたのです。
                                 (黄金フクロウの洞察)

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