討幕の密勅が薩摩藩と長州藩に下る

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幕末の事件・出来事

1867年11月9日

討幕の密勅が薩摩藩と長州藩に下る

薩摩藩と長州藩に極秘に下された、徳川慶喜討伐の詔書。岩倉具視・大久保利通が主導した。密勅がくだされた後、薩摩藩・長州藩それぞれから請書が提出された。請書の署名は、薩摩藩が小松帯刀・西郷隆盛・大久保利道、長州藩が広沢真臣・福田侠平・品川弥二郎である。なお、この密勅と合わせて、薩長両藩には会津藩主・松平容保、桑名藩主・松平定敬の誅戮を命ずる勅書も出されている。なお、討幕の密勅降下と大政奉還上奏は同日。日本の政治が大きく動いていた日である。

深く関わっている志士／人物

あの出来事の中心にいた人物たち

明治天皇

めいじてんのう

生年月日: 1852年11月3日
没年月日: 1912年7月30日
年齢: 満59歳没

日本の第122代天皇。孝明天皇の第2皇子。在位は1867年〜1912年。16歳で即位。明治大帝、明治聖帝、睦仁大帝とも呼ばれた。即位中は、大政奉還や王政復古、大日本帝国憲法の制定など、近代日本の道筋をつける重要な出来事が重なった。続きを読む

岩倉具視

いわくらともみ

生年月日: 1825年10月26日
没年月日: 1883年7月20日
年齢: 満57歳没

政治的剛腕を発揮して、幕末から明治はじめにかけて、日本のカタチづくりに尽力。幕末のおもな働きとしては、公武合体による朝廷権力の復活を狙った和宮降嫁の推進、奇策・大政奉還でなおも政権掌握を狙った徳川慶喜を完全に失脚させたクーデター「王政復古」での宮中工作など。薩摩藩の大久保利通とは、明治維新の影の立役者として盟友である。続きを読む

徳川慶喜

とくがわよしのぶ

生年月日: 1837年10月28日
没年月日: 1913年11月22日
年齢: 満76歳没

江戸幕府第15代征夷大将軍。江戸幕府、最後の将軍でもある。将軍就任前は、御三卿・一橋徳川家の第9代当主。類いまれなる切れ者としてみせた一連の政治的働きは、桂小五郎に「実に家康の再生を見るが如し」と言わしめた。おもな働きは、禁門の変で長州藩を撃退した陣頭指揮、軍政改革による軍事力の近代化、内閣制を模した官僚機構の整備、積極的な人材登用、難題といわれた兵庫開港の勅許など。一方で、実行力に乏しく翻意することがたびたびあり、ようやく実現した公武合体の連立政権（参与会議）解体の原因ともなった。明治維新後は、悠々自適の趣味人としても知られ、写真撮影、自転車や釣りと幅広い。続きを読む

大久保利通

おおくぼとしみち

生年月日: 1830年9月26日
没年月日: 1878年5月14日
年齢: 満47歳没

薩摩藩の出身。大久保一蔵（いちぞう）とも呼ばれる。維新の三傑（西郷、大久保、桂）の一人。小松帯刀とともに、島津久光の側近として藩政改革を推進。幕末の京都政局では、久光を擁立して、公家の岩倉具視と協調。一橋慶喜の将軍後見職、福井藩主松平慶永の政事総裁職就任などを実現。また、宮中世論の操作、王政復古のネゴシエートなどを行い、西郷隆盛と両車輪となり、倒幕を推し進める。明治維新後は、参議に就任。版籍奉還や廃藩置県などを行い、中央集権体制を確立すべく豪腕を振るう。盟友だった西郷隆盛とは、征韓論で対立（明治6年）。西郷らを失脚させることで、初代内務卿に就任。結果的に政権内での実権を掌握することとなる... 続きを読む

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中山忠能

なかやまただやす

生年月日: 1809年12月17日
没年月日: 1888年6月12日
年齢: 満78歳没

明治天皇の外祖父にあたる。公家、政治家。王政復古のクーデター後、議定を務めていた。和宮と徳川家茂の縁組の御用掛に任じられるなど、公武合体派の公家としてしられる。禁門の変では長州藩を支持していたため、長州藩が政争に敗れた後は失脚。孝明天皇崩御まで、中央政界からは遠ざかっていた。その後は、岩倉具視らとともに討幕の密勅を出させることに尽力、王政復古の大号令の実現させるなど存分に暗躍する。大一番・小御所会議では司会を務めた。続きを読む