• 更新日:2019年9月22日
  • 公開日:2012年12月8日


滝の迫力すごい

『六様性国芳自慢 先負』 文覚上人(幕末の浮世絵師・歌川国芳の画)『六様性国芳自慢 先負』 文覚上人(1860年) 歌川国芳
滝に打たれる文覚上人を描いたものだが、なんといっても目を引くのが流れ落ちる滝の表現。垂直に落ちてきた水が上人の頭に当たって放射線状に飛び散っている。ものすごくデザイン性が高いです。


着弾の描き方

甲越勇将伝 本庄越前守繁長(幕末の浮世絵師・歌川国芳の画)甲越勇将伝 本庄越前守繁長 歌川国芳
上杉謙信の重臣・本庄繁長を描いた武者絵。弾が当たり放射線状に炸裂する盾がかっこいい!



鬼が吟じてる

百人一首之内 大納言経信(幕末の浮世絵師・歌川国芳の画)百人一首之内 大納言経信(1840~42年頃) 歌川国芳
平安時代の歌人・源津経信が和歌を詠んでいると朱雀院の鬼が現れ漢詩を吟じた、というシーン。風流な場面ではありますが、鬼がとりあえず怖い。この口から出てるのが鬼が吟じた漢詩だそうですが、漫画のセリフみたいな表現ですね。斬新です。


あいかわらず滝の迫力がすごい

賢女烈婦伝 初花(幕末の浮世絵師・歌川国芳の画)賢女烈婦伝 初花 歌川国芳
北条氏政の家臣の娘・初花が死して幽霊になってなお、敵討ちをせんとする夫のために滝に打たれ祈っている。はかなげな初花の姿とダイナミックな滝の組み合わせ。初花のけなげさが際立っています。


160年前にこのセンス…

みかけハこハゐが とんだいゝ人だ(幕末の浮世絵師・歌川国芳の画)みかけハこハゐが とんだいゝ人だ(読み:見かけは怖いが、とんだいい人だ)(1847年) 歌川国芳
これ当時の人たちがついてこれたの?と心配になる飛ばしっぷり。大勢の男たちが集まって“いい人”をこしらえてみた…という、ナンセンスに慣れた現代人でもリアクションに困るハイセンス。鼻担当がたいへんそう。


この影の正体は?

其面影程能写絵(読み:そのおもかげほどのうつしえ) たいこもち(1848〜53年)歌川国芳其面影程能写絵(読み:そのおもかげほどのうつしえ) たいこもち(1848〜53年)歌川国芳
宴会を盛り上げる「太鼓持ち」。へらへらと笑うその横顔のシルエットです。

が、じつはウラがある。

其面影程能写絵 弁慶(1848〜53年)歌川国芳其面影程能写絵 弁慶(1848〜53年)歌川国芳
なんと、太鼓持ちのシルエットかと思いきやその正体は、巨大な梵鐘を担ぐ弁慶というトリックアート。


カエルがキモ可愛い

天竺徳兵衛(幕末の浮世絵師・歌川国芳の画)天竺徳兵衛 歌川国芳
江戸時代前期に実在した商人で探検家の天竺徳兵衛を描いたもの。四代目鶴屋南北の歌舞伎でなぜかガマガエルを使役する妖術使いとなったらしい。役者絵も得意だった国芳だが、やっぱり目を引くのはガマガエルでしょう!ギョロっとした目とかブツブツとか気持ち悪いんだけど、しばらく見てるとなんかかわいい気もしてくるから不思議。


異種格闘技 VS巨大イノシシ

忠孝名誉奇人伝 山本勘助(幕末の浮世絵師・歌川国芳の画)忠孝名誉奇人伝 山本勘助(1845年) 歌川国芳
描かれているのは武田家の天才軍師として名高い山本勘助。勘助が押さえ込んでいるのは巨大なイノシシ!イノシシの毛についた雪がなんともデザイン的。


異種格闘技 VS大猿

碓井又五郎 飛騨山中ニ打大猿ヲ(幕末の浮世絵師・歌川国芳の画)碓井又五郎 飛騨山中ニ打大猿ヲ 歌川国芳
飛騨に伝わる大猿伝説が画題と思われる。又五郎と巨大な化け物猿との格闘が熱い!そして又五郎が非常にイケメン!! 白いモフモフした毛がちょっと気持ちよさげな猿の口から吐き出された炎のインパクトがすごい。

幕末ブログ 関連記事

幕末ブログ 最新記事

あわせて読みたい 戦国・江戸時代の記事