まずは原作をちょっと紹介。
歴史小説の大家・司馬遼太郎先生による大大大傑作で、1962年11月から1964年3月にかけて雑誌『週刊文春』で連載されました。
現在みんなが脳内でイメージする新撰組のイメージの源流はここにあり、といっても過言ではないほど大きな影響力を各所に与えた作品。
とにかく主人公の土方歳三がべらぼうにかっこいい!
あと、沖田総司がさわやか無邪気系天才イケメン剣士になったのもだいたい司馬遼太郎のせい。
余談ですが、『燃えよ剣』の映像化は今回が初ではありません。1966年に映画化され(主演:栗塚旭)、同年、テレビドラマ(主演:内田良平)にもなりました。さらに1990年にもテレビドラマになっています(主演:役所広司)。でもやはり『燃えよ剣』の映像作品といえば1970年に放送されたテレビドラマの右に出るものはないでしょう。
ちなみに過去の土方歳三俳優をまとめた記事がありますので合わせてどうぞ。【写真あり】土方歳三を演じた歴代俳優を並べたらカオスだった
さて話を2020年の映画版に戻しましょう。
今回メガホンをとるのは、『駆け込み女 駆け出し男』『検察側の罪人』『関ヶ原』など近年話題作を次々に発表している原田眞人監督です。
ではまず主人公・土方歳三から。
幕末の動乱の京において人々を震え上がらせた新撰組の“鬼の副長”です。
本当、めちゃくちゃカッコイイ。
このビジュアルはずるい。こんなイケメンで“鬼の副長”ときた。
「農民の出ながら誰よりも武士らしく生きようとし、最後まで新政府軍に抵抗して35歳の若さで北の大地に散る」とか……どこの漫画の主人公だって話ですよ。そりゃあモテます。
そんな土方さんを演じるのは、
岡田准一。
大河ドラマ『軍師官兵衛』など時代劇作品で度々主演をはっている演技派。間違いのないイケメン。まげもザンギリ頭も絶対似合う。
岡田准一といえば、2017年に公開された原田監督の映画『関ヶ原』でも主人公・石田三成を演じていますし、アクションも殺陣(タテ)もお手のものなので安心のキャスティングといえるでしょう。これはひたすら楽しみ。
続いては『燃えよ剣』のヒロイン、お雪。
彼女は実在の人物ではなく司馬遼太郎によるオリジナルキャラクターで、恋多きモテ男・土方歳三が本気の恋をする可憐な武家の未亡人です。
土方さんの心の支えとなるヒロインを演じるのはこの方。
柴咲コウ。
年々ますます美しくなってます。
柴咲さんは2017年の大河ドラマ『おんな城主 直虎』で主人公の井伊直虎を演じほか、映画『大奥』やドラマ『信長協奏曲』など時代劇作品にも多数出演しています。個人的に『信長協奏曲』の帰蝶役はものすごいハマり役だったと思います。
土方さんが恋しちゃうのもうなずけるお雪を演じてくれるんじゃないでしょうか。
お次は、土方歳三の盟友にして新撰組局長の近藤勇。
いつ見ても堅そうです。
武士として立身出世することを夢見て土方らと新撰組を結成し、局長として多くの隊士を率い動乱の京において華々しい活躍をしながらも、鳥羽伏見の戦いで新政府軍に敗れた後、坂道を転がるように連戦連敗を続け、斬首という悲劇的な最期を迎えた近藤勇。
志半ばに倒れたものの懸命に生きた男を演じるのは男らしさあふれるこの方。
鈴木亮平。
2018年の大河ドラマ『西郷どん』の西郷隆盛役での好演が記憶に新しい。
骨格がどことなく近藤勇に似ていますし、口が大きいので拳がリアルに入りそうなところが高ポイント。実直で男気のあるイメージの鈴木亮平さんなだけに、“いい人系”な近藤さんになるんじゃないかと勝手に予想してます。
そして、薄命の天才剣士(イケメン)、沖田総司。
沖田総司=イケメンというのはフィクション、というのはもはや常識ですよね。上記は沖田総司の姉ミツの孫・沖田要が総司に似ているということで描かれたものですが、まぁ、これはこれでよく見てみるとだんだん可愛らしく見えてきます。
イケメンだったかどうかはさておき、天才的剣士&陽気にして非情&肺結核で夭折というのは事実であり、もうこれだけで十分二次元的キャラの立ちかたしてます。
今回の映画では沖田総司はイケメンかイケメンではないのかといいますと……
はい、王子。
ジャニーズの大人気グループHey! Say! JUMPからの出陣、山田涼介。
山田くんはトップアイドルとして活躍するかたわら、映画にドラマにひっぱりだこの人気若手俳優でもあります。『知られざる幕末の志士 山田顕義物語』では長州藩の天才参謀・山田顕義を演じましたが、今回は新撰組側。ご本人が「僕にしかできない表現で沖田を描きたい」とコメントされてますが、どんな沖田になるのか楽しみですね。
最後は物語前半における敵役の芹沢鴨。
芹沢鴨は肖像画などが残されていないため、黒鉄ヒロシさんの傑作漫画『新撰組』の芹沢鴨をそっと置いておきます。余談ですが、この表現方法めちゃくちゃかっこよくないですか?
芹沢鴨は新撰組の初代局長なのですが、粗暴な振る舞いと酒と金にまつわるトラブルが多かったといわれ、近藤勇や土方歳三らによって暗殺されます。そしてこの後、近藤さんが新撰組の局長になるわけです。
体格もよく豪胆だったといわれる芹沢鴨を演じるのは筋肉俳優としても知られるこの方。
伊藤英明。
デオウのCMのインパクトが凄まじいです。
大ヒットドラマ『海猿』がきっかけでこんなにもマッチョになったんだとか。爽やかで好青年なイメージが強い伊藤英明ですが映画『悪の教典』ではサイコパスな高校教師を演じているので、悪の魅力にあふれた芹沢鴨を期待大です。
今のところ結構イメージ通りなキャスティングな気がします。今後、永倉新八とか原田左之助とかほかの新撰組隊士たちのキャスティングも発表されると思いますので、続報が楽しみです。
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