岩倉使節団、出発

幕末の事件・出来事

1871年12月23日

不平等条約の改正を目的に、岩倉具視を中心とした使節団が日本を出発。メンバーは、外務卿であり特命全権大使の岩倉具視、参議・木戸孝允、大蔵卿・大久保利通、工部大輔・伊藤博文ら。

深く関わっている志士／人物

あの出来事の中心にいた人物たち

岩倉具視

いわくらともみ

生年月日: 1825年10月26日
没年月日: 1883年7月20日
年齢: 満57歳没

政治的剛腕を発揮して、幕末から明治はじめにかけて、日本のカタチづくりに尽力。幕末のおもな働きとしては、公武合体による朝廷権力の復活を狙った和宮降嫁の推進、奇策・大政奉還でなおも政権掌握を狙った徳川慶喜を完全に失脚させたクーデター「王政復古」での宮中工作など。薩摩藩の大久保利通とは、明治維新の影の立役者として盟友である。続きを読む

大久保利通

おおくぼとしみち

生年月日: 1830年9月26日
没年月日: 1878年5月14日
年齢: 満47歳没

薩摩藩の出身。大久保一蔵（いちぞう）とも呼ばれる。維新の三傑（西郷、大久保、桂）の一人。小松帯刀とともに、島津久光の側近として藩政改革を推進。幕末の京都政局では、久光を擁立して、公家の岩倉具視と協調。一橋慶喜の将軍後見職、福井藩主松平慶永の政事総裁職就任などを実現。また、宮中世論の操作、王政復古のネゴシエートなどを行い、西郷隆盛と両車輪となり、倒幕を推し進める。明治維新後は、参議に就任。版籍奉還や廃藩置県などを行い、中央集権体制を確立すべく豪腕を振るう。盟友だった西郷隆盛とは、征韓論で対立（明治6年）。西郷らを失脚させることで、初代内務卿に就任。結果的に政権内での実権を掌握することとなる... 続きを読む

桂小五郎

かつらこごろう

生年月日: 1833年8月11日
没年月日: 1877年5月26日
年齢: 満43歳没

長州藩士。変名後の木戸孝允（きどたかよし）としても広く知られる。維新の三傑一人。（ほか、西郷隆盛、大久保利通）。若い頃は、剣豪として江戸三大道場のひとつ「力の斎藤」の練兵館で神道無念流の免許皆伝を得て、塾頭にもなる。ペリーの黒船来航以降は、剣の限界を感じ、政界に転身。周布政之助の後押しを受けて、藩内で発言力を持つ。続きを読む

伊藤博文

いとうひろぶみ

生年月日: 1841年10月16日
没年月日: 1909年10月26日
年齢: 満68歳没

長州藩士。初代内閣総理大臣。第5代、第7代、第10代の内閣総理大臣も務める。続きを読む

山田顕義

やまだあきよし

生年月日: 1844年11月18日
没年月日: 1892年11月11日
年齢: 満47歳没

長州藩士。軍人。通称、山田市之允（やまだいちのじょう）。日本大学（日本法律学校）、國學院大學（國學院）の学祖でもある。大村益次郎に弟子入りし、軍才を開花させる。戊辰戦争では、陸軍参謀兼海陸軍参謀として官軍を率いて活躍。薩摩代表の黒田清隆とともに、函館戦争で勝利を収める。西郷曰く「あの小童、用兵の天才でごわす」。続きを読む

村田新八

むらたしんぱち

生年月日: 1836年12月10日
没年月日: 1877年9月24日
年齢: 満40歳没

薩摩藩士。寺田屋騒動を煽動したとして、西郷隆盛とともに、島津久光から疑われ、島流し（喜界島）にあう。1866年、長州藩の伊藤博文らとともに上海訪問。明治維新後も、岩倉使節団の一員として欧米視察。生来の器量とともに、豊富な海外視察経験により、西郷の腹心であった桐野利秋や篠原国幹をしのぐ評価を得ていた。勝海舟、曰く「彼（村田新八）は大久保利通に亜（つ）ぐの傑物なり。」大久保利通は、征韓論の政戦による人材流出でもっともショックを受けたのは村田新八であったと伝えられる。西南戦争では、西郷の自決を見届けた後も、最後まで抗戦。戦死した。続きを読む